人と犬の体温調節の仕方の違い

 

 

人は暑い寒いは着るものやエアコン、食べ物や飲み物で調整することが出来ますが、わんちゃんたちの快適な温度は飼い主さんが管理してあげなければいけません。

わんちゃんの体温は人より2～3℃高い38～39℃が平熱とされています。

そして体温調節の仕方も人は汗をかき放熱しますがわんちゃんは呼吸することで体内の空気を外気と入れ替えてします。

何よりも大きな違いは被毛を覆っていることです。

ダブルコートの場合、換毛期と呼ばれる被毛を季節に合わせて生え変わり温度調節することもありますが生えている被毛は元々の犬種の原産国の気候に合わされています。

洋服のように脱ぎ着ができないので、急な温度変化に対応することは難しいです。

ではわんちゃんたちが心地よく過ごすために快適な室温はどれくらいなのかをご紹介します。

 

 

わんちゃんにとっての適温と冷暖房をつける目安

 

 

適温の目安は21～25℃、湿度は50～60％が最適とされています。

温度・湿度計を置くと分かりやすいのでオススメです。

置く場所はわんちゃん目線で床に近い位置に設置する方が良いでしょう。

 

夏場エアコンを使う目安は気温が20～25℃を超えたら検討しましょう。

人が半袖を着ようと思う温度はわんちゃんも暑いと感じている可能性が高いです。

ただし気温はそれほど高くなくても湿度が60％を超える場合は除湿モードを付けてあげてください。

わんちゃんは湿度が高いと体内の熱を発散することができません。

 

比較的暑さに強いとされるわんちゃんの特徴

• ダルメシアンやバセンジーなどのマズルの長い犬種は暑さに強く寒さに弱い
• ビーグルやサルーキなどの暑い地域を原産国とする犬種は暑さに強く寒さに弱い
• 短毛種は体温がこもりにくく厚さに強い

 

冬場の暖房を使う目安は気温が15℃を下回ってきたら検討しましょう。

わんちゃんたちの平熱は人よりも2～3℃高いので夏場よりも神経質になることはありませんが愛犬の様子をみて暖房やホットカーペットや毛布を寝床に用意してあげてください。

暖房を使用する際は暖かい熱は上に上がるのでサーキュレーターなどを使って足元まで循環させることで部屋がまんべんなく暖まるようにしましょう。

 

比較的寒さに強いとされるわんちゃんの特徴

• マズルが短い犬種は体内に熱がこもりやすく暑さに弱く寒さに強い
• 寒い地域を原産国とする犬種は暑さに弱く寒さに強い
• 体格の大きい犬種は体の体積に比べて表面積が小さいので体温が変化しにくく寒さに強い
• 被毛がダブルコートになっている犬種は体温を維持する「アンダーコート」が生え変わることで体温調節ができるので寒さに強い

 

夏場、冬場の気温や湿度も大切ですが、犬種や年齢、個体差もあるので愛犬の様子を見ながら調節してあげてください。

 

 

 

暑い、寒いのわんちゃんからの合図

 

 

暑い時にするサイン

• 早い速度でハァハァと呼吸する：これは「パンディング」と呼び唾液を蒸発させ体内の熱を気加熱として放出する大切な役割です。
• ぐったりとして動かない：暑さで体力を奪われると元気がなくなってしまいます。食欲の有無や水をしっかりと飲んでいるか確認してあげてください。
• 涼しい場所を求めて移動する：暑さに耐えきれなくなると涼しい場所を探します。わんちゃん用の冷却マットなど涼めるグッズを用意してあげましょう。

 

寒い時にするサイン

• 体を丸めてじっとしている：体を小さく丸めることで表面積を小さくし体温が奪われるのを防ぎます。逆に体をブルブル震え立たせて体温を上げようとするわんちゃんもいます。
• 人に身を寄せてくる：甘えている場合もありますが飼い主さんの暖かさを求めている場合もあります。慎重に観察してください。
• 耳の先や手足の先が冷たく感じる：特にシニア犬は運動量や筋肉量が減っているため血液の循環が悪く冷え性になっている可能性があります。暖房器具や毛布を使い快適に過ごせるように暖めてあげましょう。

 

人とわんちゃんは暑いや寒いを感じる温度が違っていたり体温調節の仕方も違うので飼い主さんと同じ感覚というわけにはいきませんが、日頃からよく観察しているとわんちゃんはサインを出して教えてくれるので適温や湿度はあくまでも目安として参考にしてください。

小型犬やシニア犬、持病があるわんちゃんは特に気をつけてみてあげましょう。

愛犬の健康管理の一環として室内の温度や湿度も一度気にしてみてくださいね！